頭無は、渋井町の字名です。
頭無は、「あたまなし」ではなく「かしらなし」です。
1/5万 昭和22年5月30日発行「那珂湊」です。現在の地形図を見ても(国土地理院のページから見ることができます)頭無の字名は記載されております。
ちなみに下道や、極楽は名前がなくなってます。
「頭無」という地名がどのあたりかわかる人って少ないのではないでしょうか?。
治水地形分類図2007~2014年版を見てみます。濃い青の横線はが旧河道です。薄い緑が氾濫原野、濃い緑が氾濫後背湿地、黄色は微高地(自然堤防)です。
頭無と首無を考察してみましょう。
「首なし」地蔵と本に記載されているのは 網代茂著、水府異聞
「くびなし」と読むわけでしょうか?
「しぶい」という本に小字名「首なし」と書かれておりますが
これも読みは「かしらなし」でしょうね。
頭無も首無も字の意味は同じでかつ、読みは「かしらなし」なんでしょう。
地名は漢字が先ではなく、呼び名に字を当てたので、
何通りかの字は違うとも読みが同じなのでしょう。
だから首でも頭でも、
そういう記載があってもおかしくないと思います。
例えば、酒門は坂戸だったりしたんですよね。見川も箕川だったし。
頭無とは、水源がはっきりしないところ、水の流入がわからないところ、という意味の言葉みたいですよ。
上流側が頭となるわけですから、上流がよくわからない場所、水の流れのスタートが無い場所という意味なのでしょう。
那珂川の旧河道の上流側、ゆるい斜面の付いた微高地(自然堤防)には水の出所がないけどその周囲は水がたまるという地形を治水地形分類図からも裏付け出来ている感はあります。
つづく